「ウルトラQ」が「総天然色ウルトラQ」、つまり、カラー版に生まれ変わった。
1966年が初回モノクロ放送だったから、45年の時を経て、2011年最新デジタル技術によって、モノクロ版が着色された。ものすごい技術である。
ひとくちに「赤」といっても、現代の鮮烈な「赤」ではなく、昭和40年代のくすんだような,古ぼけた「赤」だ。その時代に「ウルトラQ」がカラーだったら、こうなるという意図がある。
全28話、DVDで観終わった。たしかに、新鮮ではある。ああ、ペギラってこんな色をしていたのかと感心したり、セミ人間って、こんな感じだったの?と逆に違和感を覚えたり・・・・。カラーでより鮮明になったために、ミニチュアがおもちゃっぽく見えたりした。モノクロならではの、おどろおどろしさがなくなってしまった。「悪魔ッ子」や「クモ男爵」を観てそう思った。モノクロなら、まず、色が自由に想像できた。青いガラモンだって、有りなのである。
それが、カラーによって、決め付けられてしまった。
想像力を奪われてしまった感がある。
モノクロの「ウルトラQ」で育った世代としては、複雑な思いであった。