みゆき姐さん、若っ!
勤務先の郵便局は、長年この方に大変お世話になっている。
年賀はがきのCMである。
バックにはこの方の名曲「時代」が流れ、もうすぐ正月だぞ~って雰囲気を醸し出している。
熱演をしていただいた。
郵政民営化前の話であるから、過去形でいいのかもしれない。
宣伝用の店頭ポスターは、根こそぎファンにはがされて、持っていかれた。
この方の人気の高さをうかがわせた。
今年も、10月30日、全国で年賀はがきが発売された。
右肩下がりで、毎年発行部数は減少している。
しかし、この国で、この習慣がなくなることはない。
今年の全国版(ひつじのデザイン)は完売状態だ。
ぼくも、年賀状は書くが、ここ10年くらいはプリンターで宛名も刷っている。
かつて文学の恩師に、どんなに下手でも自筆で書きなさいと注意された。
しかし、ぼくは、恩師の言いつけを守れなかった。
ただ、恩師にだけは手書きで出すようにしたが、恩師の本意はそういうことではない。
恩師はもう、この世のひとではない。
今年も、ぼくは、なんとなく、後ろめたい気持ちで宛名を刷った。
TVのCMの出演者は、この方ではないが、挿入歌として「時代」が起用されている。ぼくは、ふと、恩師と古き良き時代の郵便局に想いを馳せた。