f:id:tigerace1943:20180216152225j:plain

 

                  命のゼンマイ

 

 

ぼくの背中に

命のゼンマイを

捲いたのは

だれですか

 

かみさまですか

ほとけさまですか

 

ひとによって

長かったり

短すぎたりするのは

なぜですか

 

ぼくの

ゼンマイは

きっちりと

最後まで

捲き込んで

くれましたか

 

 

ぼくらは、生まれた瞬間から「死」を宿命づけられている。

ぼくは、そのあたりまえのことに20歳の時、気づき、不安神経症を発症した。

作家、宮本輝は「星々の悲しみ」で『人間は死ぬことを思い知るために、生まれてきたのだ。』と書いている。

古くから、世界中の多くの作家が、医学や宗教とは違う立場で、違う視点で「死」と対峙し、乗り越えようと画策するが、皆、答えを見いだせないまま淘汰されていった。

しかし、彼らに共通するのは「死には意味がある」と確信しているところである。

それが、希望的観測かどうか、いつか、ぼくらはその答えを知るだろう。