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こどもの頃、母と映画モスラゴジラ(1961年作のリバイバル)を観にいった。東宝チャンピオンまつりなので「巨人の星」「アタックNO,1」とかも同時上映だったと思う。むかしは、ちょっと街に出るのも、一大イベントだった。母は着物に日傘といういでたちで、ぼくは、よそゆきの服を着させてもらった。映画館に入る前に、阪神百貨店でお弁当を買った。その時代、映画館は、出入り自由で、むしろ、時間指定、指定席のほうがめずらしかった。大阪でいえばOS劇場くらいだったかも。「モスラゴジラ」も、途中から入場し、母と弁当を食べながら、今のCG技術でも表現できないくらいの、鬼気迫るモスラゴジラの死闘に、ぼくは熱狂していた。そんな、ぼくを見ながら母はとても満足そうに笑った。

途中から観ているので、「この辺、もう観たなあ」といって、劇場をでる。

むかしは、みんなそんなふうだった。のんびりとした時代だった。しかし、それは、ぼくにととっては最高の贅沢であり、至福の時であった・・・・・。

近畿地方も、先週の土曜日、梅雨入りした。

ことしは、梅雨明け頃に、母の七回忌が。

七回忌を無事に終えて、むし暑い夏を、ちょっと上質のモスラゴジラのTシャツで過ごすのも、ことしは悪くないかもしれない。

プレミアムバンダイ商品・各7400円)