フランス・アングレームで現地時間先月25日~28日に開催された
「漫画におけるカンヌ」とも言われる
『第45回アングレーム国際漫画フェスティバル』
(Festival International de la Bande Dessinee)で、日本の漫画家
楳図かずおの『わたしは真悟』(『Je suis Shingo』)が、
「遺産賞」(PRIX DUPATRIMOINE)を受賞した。
ぼくは、大拍手を送りたい。
ぼくは、少年期からの楳図かずおファン。しかも『わたしは真悟』は
青春のバイブル。
『わたしは真悟』は1982年から86 年まで、『週刊ビッグコミックスピリッツ』
(小学館)に連載され、人気を博した。悟(さとる)と真鈴(まりん)という
少年・少女から、パソコンを通じて言葉を教え込まれた産業ロボットが意識を
もちはじめ暴走、世界をつなぐネットワークを通じ、その力を爆発させてゆく…。
2020 年代へと向かう今の世界を予見し、さらにその先の未来を透視する
記念碑的作品である。
この賞は、アングレーム国際漫画フェスティバルで、遺産として永久に
残すべき作品と認められた漫画に与えられるもの。(オリコンニュース一部抜粋)。
1995年『14歳』完成後、腱鞘炎を主な理由として休筆中だったので、
楳図かずおにとっても青天の霹靂だったろうし、長年のファンとしても
彼の過去の作品群を読み返して、ひとり涙したいセンチメンタルな気分だ。