忘れたくないTVドラマがある。
昔話にしたくないTVドラマがある。
たとえば「NIGHT HEAD」はどうだろう。
1992年10月8日から1993年3月18日までフジテレビ系で全21話がSF特撮テレビドラマとして深夜枠で放映された。
超能力を持つ兄弟の過酷な運命を描きカルト的な人気を得た。
人間の脳は30パーセントしか使われておらず、残りの70パーセントの部分をナイトヘッドと呼ぶらしい。このドラマは「世にも奇妙な物語」の『常識酒場』『トラブル・カフェ』のスピンオフだ。
第一話は『常識酒場』がそのまま流用された。
兄の霧原直人(豊川悦司)はサイコキネシスの持ち主で、怒りや極度の興奮状態にあるとき、物を破壊したりする能力を持つ。弟の霧原直也(武田真治)はリーディング能力の持ち主で、人の肌に触れるだけでその人物の考えていることや、過去、未来が見えてしまう。
しかし、従来の超能力物と一線を画してるところは、超能力を、あくまで否定的に捉えられているところだ。「こんな力さえなければ、普通に暮らせたのに」という・・・・・・・。
「超能力を持ってしまった意味」を深く考えさせられる。
原則的に一話完結で、シリアスかつ斬新な手法が用いられていた。
特に『悪夢』『触発』は印象的だ。
ぼくにとっては、忘れられない作品のひとつだが・・・・・・。