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最近、連日のように、痛ましい交通事故のニュースが流れている。
その犠牲者のほとんどが、何の罪もない幼いこどもたちだったりする。
不意に摘み取られてしまう、天使のようないのち。
ごめんね。
ぼくが、できることは、細々と詩を書き続けることだけ。
無力感にからだが震える。
花が枯れている
花が枯れている
交差点角の
大きく 窪んだ
ガードレールの下
みっつの女の子だったと
きいている
母親の帰りを待って
無邪気に
三輪車で
遊んでいたと
くまのぬいぐるみと
スナック菓子が
供えてあって
でも
花が枯れている
かたわらを
女子高生たちが
にぎやかに
通り過ぎる
その明るく
透きとおった
笑い声は
遠い 蒼空に
こだまする