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ゆうべ、DVDで映画「カッコーの巣の上で」を観た。
1975年アメリカ映画でジャック・ニコルソンのアカデミー主演男優賞など作品賞・監督賞・主演女優賞・脚色賞のオスカー主要5部門を独占したアメリカ映画の金字塔である。
「カッコーの巣」とは、アメリカでは精神病棟を蔑視する言い方だ。
精神病棟の実態を、あまりにリアルに描かれているので、日本の民放テレビ地上波では、この40年間一度も放映されていない。
カッコーという鳥はもともと巣を持たない。他の鳥の巣に卵を産みつけて、孵ったヒナが、その鳥のヒナを巣から落とし、巣を作った親鳥をだまして育ててもらうという因果な宿命を背負った鳥なのだ。
映画は刑務所の強制労役を逃れるために仮病を使ったマクマーフィー(ジャック・ニコルソン)が精神鑑定のため病棟に入所してくるところからはじまる。
マクマーフィーは他の無気力な入所者たちに、本来の人間性を覚醒させていく。
病棟の責任者である看護婦長(ルイーズ・フレッチャー<主演女優賞>)が定めた厳格かつ保守的なルールをことごとく崩壊させていき、看護婦長との対立は決定的となっていく・・・・・・。
この映画には2羽のカッコーが登場する。
1羽はマクマーフィー。
マクマーフィーの「希望を失わないものだけが、夢を叶えることができる」という言葉に共鳴するネイティブアメリカンのチーフはもう1羽のカッコーだ。
この映画のラストは衝撃的である。
映画は秀作だが、感動とか涙が出て止まらないものとは、また違う。
あなたのその目で確かめていただきたい。
観て損はないと思う。