ちょうど2週間前、ぼくの胸は不安感に充されていた。
中島みゆきコンサートの当日。それもツアーとしては最後の。
大阪公演は26,28,29の3日間(5月にも予定されているが)。
会場の大阪フェスティバルホールに「新型コロナウイルス感染症拡大防止のため
本日の公演は急遽中止させていただくことになりました」と告知する紙が張り出されているのではないかと。ほぼ「強迫観念」。
もちろん、家を出る直前まで、ファンクラブや会場には開催予定であることは確認している。病的なほどに。
でも、安心できなかった。
結局のところ、ただでさえ、プラチナチケットなのに、金、土はより競争率が高くなるだろうと思って、平日の26日水曜日の公演チケットを申し込んだ ぼくは、幸運なことにコンサートに参加することができた。
しかし、28,29の大阪公演と愛知公演は中止となった。北海道公演も。
そのことは、コンサート中のMCで、みゆきさんから中止に至った経緯を話され、コンサートへの熱い想いを語られた。
その話の内容から、みゆきさんの人間力を強く感じ取ることができた。
ぼくは、この人のファンであり続けて良かったとこころから思った。
前から11列目の中央という良席で観るみゆきさんは女神のように綺麗だった。
それは「ファイト!」や「地上の星」ではなかったけれど、若い頃、ぼくは、この人の歌に随分と救われた。
ひとくちにファンといっても、ぼくのようなデビュー当時からのファンでいるものもいれば、それこそ「地上の星」ではじめて中島みゆきを知ったという人もいるし、東日本大震災のとき、よく流れていた「時代」結婚披露宴で「糸」を聴いてファンになったという人もいる。テレビドラマの金八で使われた「世情」Dr.コトーを観て「銀の龍の背に乗って」がいちばん好きという人もいる。
ファン層は実に幅広い。
中島みゆき、フェスティバルホールのセットリスト【2月26日 大阪】
第1部
1.一期一会
2.アザミ嬢のララバイ
3.悪女
4.浅い眠り
5.糸
6.ローリング
7.流星
8.最後の女神
9.齢寿天任せ
第2部
10.離郷の歌
11.この世に二人だけ
13.宙船(そらふね)
14.あたいの夏休み
15.麦の歌
16.永遠の嘘をついてくれ
17.慕情
18.誕生
アンコール
19.人生の素人
20.土用波
21.はじめまして
ギリ、セーフで行けたコンサート。
でも、行けなくなったファンのことも重くのしかかったコンサートでもあった。