昨夜も、暑かった。
熱帯夜だった。
しかし、まだ完全に風邪が治っていないのか、クーラーを入れると寒く、扇風機では暑く感じて眠れなかった。部屋を、真っ暗にした。
すると、突然に、なんの脈絡もなく、ほんと突然に、随分と昔に解散したグループSPEEDの「熱帯夜」という歌が、頭の中で、聴こえだした。♪ ダメみたい~ I wanna be with you~ ♪
あれ、俺、この歌、歌ったことなんかないのに、どうして知ってるんだ?
♪ Every time~ 愛を私に~ ♪
まるで、頭の中にコンポが入っていて、CDが止まらない感じだ。
嫌いな曲ではないので、聴き入っていたが、ちっとも、眠りはやっては来なかった。
やっては来なかったが、頭の中の歌は、音量が小さくなった。
眠ることを諦めた時、歌は完全に止まった。
暗闇の中で、ぼくは、亡き友と話し始めた。
昔から、ぼくには、そんな奇妙な癖があるのだ。
(SPEED「熱帯夜」作詞・作曲・伊秩弘将)