空はこんなに晴れていても、街なかが、この国が、世界中が澱んだ空気に

罹患している。

何かが、限界に来ているような気がする。

詩の文学賞シーズンや原稿依頼がないときは、毎日一篇の短詩を書くよう

にしている。「書けなくても、書く」というのが、若い頃からの、ぼくの

可笑しな信条となっている。なんとか作り上げる。

そして、あと、毎日、何かしらの歌をギターで弾き語る。

ほぼ、一日の終わりに。そう、自粛要請が、はじまってから。

最近は中島みゆきの「世情」という曲。

コロナのニュースばっかり見ていると、つい口ずさんでしまう。

 「世情」は『愛してると云ってくれ』(1978年4月発売アルバム)の

中の一曲で、リアルタイムでぼくは、この歌を聴いたとき頭に雷(いかずち)

を打たれたような衝撃を受け、涙が止まらなくなった。

歌詞の意味は、難しい。分かるんだけど、確実な答えを見出せないような

もどかしさ。

学生運動をモチーフにしているのだけれど、体制側からも、学生側からも

その想いを感じ取れるような歌詞だ。

そして、その両者を作者が俯瞰しているような印象もある。

この「世情」は1981年放映のTVドラマ『3年B組金八先生』の挿入歌

として使われた。学級崩壊がどこの中学でも起こっている時世で、ドラマは

時代を反映して、学校の要請で警察が介入して放送室を占拠した「加藤」

を逮捕するのだが、それを阻止する、金八や中学生と警察の乱闘シーンで

使われ、一躍「世情」は世間の知られるところとなった。

 そんな「世情」だが、他の人は、どのように弾き語っているのだろうか気

になってYouTubeで調べてみた。

で、ぼくが惹かれたのは、BEBEというシンガーソングライター。

魅力的な歌声で、独自の世界観を作りだしている。

ギターはガットギター(ナイロン弦)だから、さらに驚く。

ここまで、いい音が出るか?って感じ。

ガットギターというのは、だいたい、クラシックを弾くものだけどね。

「世情」のようなフォークなら、スチール弦のアコースティックギターという

既成観念があったから。ほんとに、すごいものを見てしまった、あるいは聴いて

しまったという気持ち。

カバー曲なのに、BEBEの世界観で、世に問いかけているようだ。

 
【今こそ聞きたい】中島みゆき/世情/Covered by BEBE

中島みゆきの「ファイト! 」に出会いシンガーソングライターを目指し、Youtube

にカバー曲の投稿を開始。これまでの投稿動画再生数の累計が1000万回以上の

再生数を超えを記録している実力派シンガーBEBE」と紹介にある。

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 カバー曲が高評価されるBEBEだが、オリジナルアルバムも出している。

知人の死をきっかけに制作された「LOST」。

全曲試聴してみたが、ほんと、胸を打つ曲が多い。

すでにファンクラブもあり、世に出ている人だろうけど、もっともっと、

有名になっていくんだろうなあ、このBEBEって人。

みゆきさんの「ファイト!」で、応援してるからね!