戦火の中の少女のために
戦火の中の少女に
わたしの書いた詩など
なにほどの
価値も持たない
少女の瞳は
訴える
そんなものよりも
パンをください
薬をください
銃をくださいと
少女のために
わたしが
全知全能を傾けて
幾千の平和の詩を
綴っても
たったひときれの
パンのありがたさには
かなわない
この詩は2009年に発刊された第3詩集「蝉の啼く木」に収録(一部改稿)されているので、今回のプーチンが引き起こしたウクライナへの戦争犯罪に、書いたものではない。が、思いは同じである。
その頃は、チェチェンか、コソボか、イラクか、ソマリアか、アフガニスタンか、シリアか・・・・・・戦争と呼べなくとも、紛争は、世界のどこかで日常茶飯事的に起こっていて、依頼があって書いたものだと思う。
しかし、遠く東アジアにいて、ロシアの戦車一台に、たった1個の石ころを投げつけられないのなら、こんな詩でも発表して、心を同じくしてウクライナのために祈ろうではないか。
今後、信じられないほど物価が上がったりする。日本を含む西側諸国がロシアに課した、強力な経済制裁のブーメラン効果で、我々一般国民もしっぺ返しが来る覚悟が必要だが、ウクライナの人々のことを考えると、空から爆弾が降ってこないだけましではないか。
今回の戦争で、世界の動きをつぶさに観察している国がある。中国。クマのプーさん、いや、習近平である。台湾の乗っ取りを虎視眈々と狙ってる独裁者である。軍事侵攻すれば、こんなにも大きな代償を払うことになるのか、驚きを隠せないだろう。台湾有事は、すなわち、日本有事だということである。日本が率先して闘わなければ、同盟国のアメリカだって闘ってくれない。
国際的に国防費、軍事費の増額が見込まれる。
日本に於いても、核の保有や憲法9条改正の議論が高まるかも知れない。
「抑止力」としてなら、それが国を守る最善の道だ。
子どもや女性、老人など、社会的弱者が標的になるなんて、無差別攻撃を強行するなんて、人間の成せる業ではない。主権国家の大統領であろうが、プーチンは戦争犯罪人として逮捕され、あわれな末路を辿っていくことを、ぼくは強く望む。独裁者の最期なんて、ゴミくずのようなものだ。
ウクライナの子どもたちに、一日も早く笑顔が戻るように。