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今朝も寒い。悪夢で、何度、目を醒ましたことだろう。依頼されている詩が、なかなか進まない。テレビをつけるとモーニングショーは例によって、オミクロン株の感染拡大を報じている。ぼくは、すこし、不快になる。

窓の外に目をやると、ちらほら雪が舞っている。

「♪雪ひとひらの冷たさに きみの手のひら思い出す 冷たいねっていうときみは こころが熱いからって笑ってた おんなの二十歳前後の移ろいは ぼくなどついて行けないほどのスピード きみがきれいになればなるほど ぼくは何だか寒かった 別れのベルを聴いていた♪・・・・・・・」(『雪ひとひらに』』作詞・中里綴:作曲・西岡たかし)。

ギターを手に取って、アルペジオで、弾き語る。まだまだ練習が必要だなあと反省することしきり。雪はやんでいた。

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         文鳥のコロスケ

 

                   コロスケが

                  死んだよ

 

               ピッピッと

                苦しそうに

                  二度鳴いて

              ちいさく

                はばたいて

 

            わたしが

             小学五年になった

          まだ 寒かった

                 春の一日に

 

            コロスケが

               死んじゃったよ

 

                かみさまが

            いねむりしている

              そのあいだに

 

 

          冬の星座

 

           ほら あれが

              オリオンでしょ

               左上に

           ベテルギウス

            そして シリウス

               プロキオン

 

        冬の星座を数える

              君の横顔が

            とても美しい

 

           ねえ君

         いつか僕が

           星になる日がきても

          凍える夜空に

           この僕を見つけてね

 

          君の好きな

           オリオンよりも

         きっと 早く

 

 

      米原あたりで

 

           夜になって

             大雪が降って

         米原あたりで

              列車は停まり

 

          背中をまるめて

               タバコを吸って

           君を想えば

            車窓のむこうで

 

          風と

              雪は

 

          星のように

           光のように

          愛のように

            かなしみのように

 

 

          あやふやな季節

 

            一生に一度の

             あやふやな季節

 

                   不安定に

                 心揺れる

            若さだけの季節

 

              ぼくは とある

                 恋愛事件の重大な

               容疑者でもあり

             被害者でもあったから

 

          青春の日の

                逮捕状に追われ

           同時に告訴状も

          握り締めている