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こんなヘンコツなぼくにだって、大切な友人はいる。
めったなことでは心を開かないぼくの、数少ない友人のひとりのことである。
彼は今、難病と闘っている。命に関わる難病である。
彼とは、中学時代からの友人で、同じクラスになるまで、休み時間中にトイレでよく会った。ぼくは、心因的未病状態で一時間に一度はトイレに走り、彼は鼻をかみにやってくる。そこで、アイドルの話、推理クイズの答え合わせなどして気が合った。
彼は進学校にスイスイと進学する。彼は、秀才どころか天才だった。
授業以外にはほとんど受験勉強などしていない。
で、大学は国立のK大に、当たり前のように合格している。
彼は、そういう苦労や努力という汗臭さを感じさせず、参考書の代わりに星新一や小松左京の小説を読んでいたので、天才だといっている。
その後は、製薬会社で新薬の研究をしていたようである。
彼とは年賀状は欠かさず交わしていた。昨年の年賀状に難病と闘ってることが書かれてあった。それからはメールを交わすようになった。
そして、この間のメールで、バケツリストを書き始めたということを知った。
バケツリストというのは・・・「死ぬまでにやっておきたい100のこと」といえばわかりやすいだろうか。
バケツリストを書けるのは、しっかりと自分自身の命と向き合うことができる勇気のあるひとである。
その覚悟が、できているひとである。マジ、尊敬する。
友人なら、なおさら、ギュッと抱きしめたい。
ぼくのように、死に恐怖し、人を押しのけてでも、1秒でも長生きしたいという卑しい命の持ち主とはわけがちがう。
ぼくも、メンタルの病気で何度も精神の死と向き合ってきた。しかし、それでも、そのような境地に立つことはできない。
さて、その彼のバケツリストのひとつを教えてもらった。
それが、この春、上記の写真の場所に行くということだった。
写真を見たとき「えっ、どこどこ?北海道のラベンダー畑?」と本気で思ってしまったが、よくよく見ると、URLには「maishima]とある。
「maishima」・・・「え~、まいしま、舞洲って、大阪やん!」と驚いてひっくり返ってしまった。大阪にこんな綺麗な場所があるのかって。(天保山エリアでUSJや海遊館が周辺にある)。
彼は闘っている。命に関わる難病と。
ぼくの好きな脚本家・坂元裕二的に書けば「いつも闘っているひとは、試合に負けても敗れてはいません」ってとこかな。
とにかく、ぼくは、友人として彼の生命力を信じたい。自然治癒力が増幅することを願っていたい。心からの快復。もちろんである。